「第100回 帯状疱疹」 2020年4月24日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2020年5月29日
- 一般皮膚科
帯状疱疹のワクチンがあると聞きました 現在2種類のワクチンがあります
50 歳を過ぎると発症率が高まる「帯状疱疹」の症 状と治療について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で、立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。
―症状は?
「最初は痛みなど、違和感から始まり、赤い発疹が出てきます。強い痛みが 10 日以上続くこともあり、重症化すると入院治療が必要になります」
―原因は?
「水痘・帯状疱疹ウイルスで、子どもの時の水ぼうそうの発症や予防接種で獲得した“特異性 T 細胞免疫”が年齢とともに減少し、疲労やストレ スなどで免疫力が低下するとウイルスが再活性化して発症します。高齢で発症すと症状が重くなる場合があります」
―予防方法は?
「現在、2種類の国の認可を受けているワクチ ン(いずれも保険適用外)があります。一つは生ワクチンの水痘ワクチン(1回接種で1万円)。また、免疫機能に異常がある病気もしくは免疫抑制剤を使用している人にも摂取可能なサブユニットワクチン(免疫獲得に必要な抗原のみを含むワクチン)が今年1月に承認されました(2回接種。1回2万2000円)」
―予防接種の時期は?
「 50 歳を超えると“特異 性 T 細胞免疫”が減少し始め、発症率が高まります。ワクチン接種はその頃に受けるのが望ましいです。詳しくは皮膚科の医師に相談を」